光の色

 太陽の光も季節によって変化する。冬の海に反射する光は落ち着いた銀色で、波の微妙な角度により無数の金剛石が散りばめられていた。二月になり明らかに光の色が変わってきた。銀よりもっと明るい。プラチナ色と呼ぶのだろうか。

 太陽系第三惑星として誕生し、ようやくこの星を包む放射性物質から解放されて、生き物が住める星になったのに、なぜまた放射能に汚染された星に人工的に戻そうとしているのか、いくら考えても理解できない。

 ただちに人体には影響がないといわれる放射能を浴びせられながら、わたしたちはただちに人生を終えることができない。その後も生きなければならないし、子どもや孫たちをこの星に残してしまっている。

 海に映える二月の白金の光は、夏になると何色になるのだろうか。順番からいうと、きっと金色なのだが・・・。